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2021.5.20
2023.8.18
その美しさと希少性から「宝石の女王」とも呼ばれているルビー。長い歴史の中で最も愛されたカラーストーンと言っても過言ではありません。
今回はそんなルビーの特徴や歴史、石言葉などを紹介します。
「コランダム」と呼ばれる酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物の中でも、赤い色をしたものをルビーと言います。
コランダム自体は無色透明ですが、そこに酸化クロムが入ることで赤色に発色するのです。微量な酸化クロムが「コランダム」と結びつき、美しい赤色に発色することは非常にまれなので、ルビーは希少性が高いのです。
ちなみに、サファイアも同じ「コランダム」という鉱物からできていますが、イエロー、グリーン、ピンクなど、赤色以外の「コランダム」はすべてサファイアとなるので、サファイアにはさまざまな色が存在します。
また、繊細に見えるルビーですが、実は硬度が高く、ダイヤモンドの次に硬い宝石です。そのため、長く身に着けていてもキズがつきにくく、割れたりする心配もありません。
ルビーは7月の誕生石に指定されています。夏の輝く太陽のような、真っ赤なルビーには神秘の力が宿っていると考えられており、古くからお守りとして身に着けられていたようです。
ルビーの名の由来は、ラテン語で赤を表す「ルベウス」だと言われています。日本名では「紅玉」と言います。
ルビーはカラーによって下記のように3種類に分けられています。
ルビーの中でも最高品質と言われるのがピジョンブラッド(鳩の血)です。ルビーの色の濃さはクロムという不純物の割合によって決まります。クロムが多いと赤黒く、逆に少ないとピンクに近い色合いになります。
ピジョンブラッドの場合、クロムの量が1%程度と絶妙なバランスであることから、色が濃く、鮮やかな赤色をしています。
ビーフブラッド(牛の血)は、鉄分を多く含んでいることから、ピジョンブラッドよりも黒味がかった赤色が特徴です。赤というと派手な印象を受ける方もいるかもしれませんが、ビーフブラッドは落ち着いた赤色なので、重厚感があり、大人の女性にも適した色合いです。
ルビーの中でも特に明るく、ピンクに近いのがチェリーピンクです。ピジョンブラッドやビーフブラッドに比べるとクロムの含有量が少ないので、透明感のあるかわいらしい印象になります。
ルビーの歴史は非常に古く、一説によると青銅器時代にはすでに存在していたとされています。しかしながら、古代では鉱物の科学的な組成が解明されていなかったため、ガーネットやトルマリン、レッドスピネルといった赤い宝石はすべてルビーと分類されていました。特にスピネルとの判別が難しく、1783年にようやくルビーと別物であることがわかったと言われています。それに伴い、大英帝国王冠にセットされている、14世紀にエドワード皇太子が譲り受けたという「黒太子のルビー」が、ルビーではなくスピネルであったと後に判明しました。
ルビーの産地はミャンマー、スリランカ、タイ、カンボジア、タンザニア、マダガスカルなどです。中でもミャンマーに位置するモゴックは、ルビー渓谷としても有名で、上質なルビーが産出されたようです。
みなさんは「ルビー婚式」というものをご存知でしょうか。ルビー婚式は、結婚40年目を迎えた夫婦のお祝いです。
特徴の部分でもご紹介したように、ルビーはダイヤモンドの次に硬く、非常に丈夫であることから、硬い絆で結ばれた夫婦の象徴とされているのです。
日本では結婚25周年の「銀婚式」や結婚50周年の「金婚式」が有名で、家族で大々的にお祝いをする方も多いと思います。ルビー婚式はなかなか馴染みがないかもしれませんが、夫婦の深い信頼を確かめ合う良い機会にもなりますので、ぜひルビー婚式に素敵なルビーを贈ってみてはいかがでしょうか。
ルビーの鮮やかで燃えるような赤色は、生命力や情熱、深い愛の象徴とされていたことから、「情熱・純愛・勇気・仁愛」といった石言葉があります。ポジティブな石言葉が多いので、パワーをもらいたいときに身につけるのはもちろん、大切な方へのプレゼントとしても最適と言えます。
ルビーは非常に丈夫な宝石ですので、キズや割れに関してはそこまで心配する必要はありません。ですが、丁寧にお手入れすることでより長く愛用することができます。
普段のお手入れとしては、柔らかい布でほこりなどを軽くふき取る程度でかまいません。少し汚れが気になった際は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、その中にルビーを入れ、優しくこすり洗いをしてください。洗い終わったら水で洗い流し、しっかり水気を拭いてあげるときれいになりますよ。
ルビーは太陽光にあたると退色しやすいので、お手入れ後は保管場所にご注意ください。
古代から人々を魅了する鮮やかな赤色。まさに「宝石の女王」という名にふさわしい輝きを放っていますね。普段のファッションにもルビーを取り入れたい、と考えているのであれば、プラチナ・ジュエリーがおすすめ。プラチナの白は肌なじみが良いだけではなく、ルビーの美しい赤をよりいっそう引き立たせてくれます。
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